ネットワークについて

自作マニアの方が来られると必ず「ネットワーク」関連のご質問が寄越されます。趣味の自作レベルであれば「ネットワーク」を工夫して少しでも良い音をと考えられるのは理解できますが、あるレベルを超えるとこのような知識はなんとかの生兵法になって百害あって一利なしとなります。
「歴史に残るよいユニット」をお持ちと思っておられる方は、一度、ユニットを飛ばさないように気をつけながらネットワークなしで接続して見て下さい。「高音がうるさい」「低音がでない」等々悪い点は多々出てきますが、そのユニット本来の持っている良い点を探して下さい。「バイオリンのソロなら」「チェロの音が蘇った」「サックスが生々しい」「ソプラノの空気感が出てきた」など、今まで得られなかった良い音が聴けるはずです。聴けなければそのユニットは幾ら有名でも「よいユニット」ではありません。
次に教科書通りにコイルかコンデンサーを一つ直列に入れて見て下さい。どの位音が変わるでしょうか?
先ほど見出された良い点はそのまま残っているでしょうか?
プロとしてSPの音作りをしていく際もっとも困難を極めるのがこのネットワークによる音の劣化をどうするか、です。
そのノウハウを電話一本で聞き出そうとされるマニアの方が多いのはソフトを軽んじる日本の風潮でしょうか。
「必要悪であるネットワークにより調音された」生気のない暗い音。これを改善しようとケーブルや電源機器、部屋の音響特性をいじくる、果ては、DACにうん十万円を投じる、なんてことに。
高価な大型装置をお持ちの方は是非良質のフルレンジ一発をサブにもたれてアンプ直結で聴かれることをお勧めします。
   
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